レースリポート
PG1大村QC 2025女子レーサー総決算 鎌倉涼が史上2人目の夏・冬女王に王手!
2025.12.31
ボートレース大村(ナイター開催)の「プレミアムG1第14回クイーンズクライマックス」(優勝賞金1700万円)は30日、トライアル3戦目が行われ、ついに2025年女子の頂点を争う6人が出そろった。大みそかの31日は最終12Rで賞金女王決定戦が行われる。
トライアル11Rは1コースからコンマ07のトップスタートを決めた鎌倉涼(大阪出身・大阪支部36歳)【冒頭の写真】が逃げて圧勝。3コースから握った遠藤エミが2番手を追走していたが、6コースからまくり差した小野生奈が2マーク小回りターンで2番手逆転。遠藤は小野を猛追したが、小野が2着を守った。3連単の1-6-3は7770円の22番人気。
11R終了時点の得点は鎌倉涼と小野生奈が25点、川野芽唯と遠藤エミが24点。この4人が想定ボーダーの21点を超えた。
トライアル12Rも1コースの浜田亜理沙が逃げ切り勝ち。2着争いの方は残る5人全員にチャンスがある展開になったが、6コースから最内を差し伸びた平高奈菜を、2マークで渡邉優美が差していったんは先行したものの、2周1マークで平高が差し返し2着逆転。渡邉は悔しい3着に敗れ、3連単の1-6-5は1万2310円の44番人気。
1着の浜田亜理沙は19点でボーダーには届かず、悔しい次点。12Rからは23点の渡邉優美と21点の平高奈菜、この2人が勝ち上がりとなった。
最終日12R、賞金女王決定戦のメンバー6人【写真下・右から枠番順】と今年の獲得賞金額は次のとおり。
<大村 最終日12R 賞金女王決定戦>
1枠 鎌倉 涼(大阪・大阪)4347万円
2枠 小野 生奈(福岡・福岡)3715万円
3枠 川野 芽唯(福岡・福岡)4195万円
4枠 遠藤 エミ(滋賀・滋賀)6113万円
5枠 渡邉 優美(福岡・福岡)4228万円
6枠 平高 奈菜(愛媛・香川)4873万円
※()内は出身・支部の順
6人の中で歴代のクイーンズクライマックス覇者は遠藤エミ(2017、2024年)、川野芽唯(2015年)、平高奈菜(2020年)の3人。また、鎌倉涼は8月のレディースチャンピオンを優勝しており、昨年の遠藤エミに続く2人目の夏・冬女王戴冠をめざす。
その鎌倉涼は乗り心地こそ不満ではあるものの、パワーの底上げには成功しており「調整を外さなければ十分」というところまで持ってきた。「夏冬女王はなかなかできないので狙っていく」と堂々のV宣言も飛び出した。
小野生奈(福岡出身・福岡支部37歳)【写真上】は今節2回の6枠(初戦、3戦目)を克服して2号艇で優出。「回り足は力強い。狙える足はある」と評判機のパワーをしっかり引き出しており、2017年芦屋のレディースチャンピオン以来、2回目のG1戦制覇をめざす。
川野芽唯はパワーが明らかに劣勢。「全体的に上積みを求めたい」と、最後まで整備、調整に汗を流す予定。10年前の福岡大会で優勝した時は4号艇だった。あの時よりも1つ内枠で10年ぶり2回目の優勝を狙う。
大会連覇、そして通算3回目の優勝に王手の遠藤エミ(滋賀出身・滋賀支部37歳)【写真上】は「初戦のプロペラに戻した。11Rの中でも余裕があった」とパワーの仕上がりは万全。4号艇はカドに持ち出してパワーを存分に発揮できる枠。SG戦を制覇した(2022年のクラシック)相性抜群の大村水面で、またしても主役の座を射止めるか。
渡邉優美はG1戦初優勝がかかる。2節前の完全優勝機は、その時ほど圧倒的なパワーではないものの「日に日に良くなっているし、バランスが取れていい」と仕上がりには納得。
平高奈菜は枠番抽選で2回連続6号艇を引きながら「びっくりっす」と本人も驚きの見事な優出。これで3戦連続の6号艇になるが侮れない存在。
なお、今年の賞金女王争いは現在6113万円で1位の遠藤エミと3位の平高奈菜、この2人に絞られたが(2位の守屋美穂は順位決定戦回り)、状況は遠藤が圧倒的に有利。平高が逆転トップの条件は優勝してなおかつ遠藤が4着以下の場合のみ。1号艇の鎌倉は優勝しても、年間賞金額では遠藤を逆転できない。














